Insta360の製品の中でとりわけユニークな小型アクションカメラとして人気を博すInsta360 GOシリーズ。
キャップなど好きな位置に取り付けられたり、マグネット付きのストラップで胸元にくっつけて撮影できたりと、幅広い撮影方法が楽しめる面白いカメラです。
今回幸運にも「Insta360 GO 3」の実機をお借りすることができたので、以前購入したInsta360 GO 2との違いを比較しつつ、どのようなシーンで実際に活用できるか、アイディアをご提案します。
しばらく使ってみた感想としては「確かな進化」を感じられましたし、何より使っていてストレスが少なく、撮影していた楽しい…!
特に「これから子育てスタート」または「子育て中」のパパ・ママには、購入をオススメできるカメラです。

- 小型&軽量/わずか35gで運びやすさ抜群
- アクションポッド併用でバッテリーが長持ち
- 多様なアクセサリーで簡単手ぶら撮影
- FlowState手ブレ補正が強力
- 通常のカメラでは難しい視点での撮影が可能に
- 2.4Kの解像度がやや物足りないケースもある
- ストレージの拡張ができない(最大128GB)
- 小さすぎて気を抜くと失くしそうになる
Insta360について
カメラやガジェットに興味がある方には既にお馴染みのメーカーになるかと思いますが、改めてご紹介。
Insta360は2015年に中国・深圳で創業したカメラメーカーで、特に360度カメラやアクションカメラなどが有名です。
現在ではアメリカ、ドイツ、日本、香港に会社を持ち、200以上の国と地域で製品を販売しているということで、世界的に人気があるブランドです。
またInsta360は「未来のカメラマン」(Future Camera Man)というビジョンを掲げています。
画像アルゴリズム、AI、機械制御、音響、光学の研究をリードしながら、人々が自分の人生をより良く記録・共有しやすい世界の実現を目指しているとのこと。
これまでもInsta360の製品を購入して色々と使ってきましたが、本当に未来を感じられるようなワクワクするカメラが多く、個人的に大好きなメーカーさんです。
Insta360 GO 3のスペック/GO 2との比較
Insta360 GO 3はInsta360 GO 2の後継機として2023年6月に登場しました。
Insta360 GO 2登場から2年間でどこが進化したかを公式の情報を参考にしながら一覧にまとめてみました。
![]() Insta360 GO 3 | ![]() Insta360 GO 2 | ||
---|---|---|---|
最大解像度 | 2.7K | 1440p | |
タッチスクリーン | 2.2インチ フリップ式タッチスクリーン | なし | |
駆動時間 | GO 3 + アクションポッド: 170分 | GO 3: 45 分GO 2 + 充電ケース: 150 分 | GO 2: 30 分|
最大のクリップ長さ | 制限なし | 動画: 15分 FPV モード: 30分 | プロ動画: 10 分|
マイクの数 | 2 | 1 | |
クイックメニューボタン | あり | なし | |
防水 | アクションポッド: IPX4 耐水 | GO 3: 5m充電ケース: 防水非対応 | GO 2: 4m|
動画モード | 動画 FreeFrame タイムラプス タイムシフト スローモーション ★プリ録画 ★ループ録画 ★予約録画 | 動画 Pro 動画 HDR タイムラプス タイムシフト スローモーション | |
容量 | 32GB/64GB/★128GB | 32GB/64GB | |
購入する | 購入する |
表で見比べると分かりやすいですが、ほぼ全ての機能が大きく改善されています。
解像度や駆動時間など基本的なスペックの向上はもちろんですが、注目すべきは間違いなくアクションポッドにフリップ式のタッチスクリーンが搭載された点。
Insta360 GO 2よりも撮影中・撮影後のデータのプレビューがしやすく、格段に使いやすくなった印象です。
Insta360 GO 3 開封
開封と同梱するアクセサリー類について

Insta360 GO 3を早速開封していきます。

小さなボディの下に「Think big」のコピーがクールですね。

コンパクトで丸みを帯びたかわいらしい本体。
見た目としてはInsta360 GO 2から大幅な変更点は無さそうです。

更に箱を開くと、その下にはアクセサリー類やユーザーガイドなどが収納されていました。

同梱されているアクセサリーは下記の通り。
- アクションポッド
- 磁気ペンダント
- ピボットスタンド
- 簡易クリップ
- 充電ケーブル

磁気ペンダントはInsta360 GO 2 にも付属していましたが、以前よりも磁力が強力になった印象。

角度を付けられるようなシリコン素材のマウントも付いているのが改良点。

更に落下が心配な方は「磁気ペンダント安全コード」という追加アクセサリーがInsta360の公式ストアで販売されていますのでそちらをチェックしてみてください。

今回の目玉であるアクションポッド本体はこんな感じ。
Insta360 GO 3本体を磁石と金具でしっかりと支えるような構造になっています。

本体を外す時はサイドにあるリリースボタンを押さないと外れない構造になっています。
磁力も強力なので逆に外すのが結構大変なくらいです。

フリップ式のタッチモニターと上部にはシャッターボタン、サイドには電源ボタンとクイックメニューボタンがあります。
クイックメニューボタンを押すと撮影の設定やプリセットに素早くアクセスできるようになっています。

タッチスクリーンの感度も良く、操作感もスムーズです。
使用する前にInsta360アプリに接続してファームウェアのアップデートなどが無いか確認してみてください。

ピボットスタンドを使用すれば好きなところにInsta360 GO 3を設置できます。
磁力も非常に強力で、外れて落下するという心配感は一切なし。
どれくらいの磁力かというと、こんな感じで少し本体に近付けるだけで勝手に「カチャーン」と合体してくれるくらいに強力です。
ピボットスタンドは粘着式のパッドで取り付けるタイプで、水洗いして何度も使用できるとのこと。

Insta360のカメラはアクセサリーが豊富なのも楽しい!
Insta360 GO 3の活用シーン・作例
Insta360のプロモーションビデオはアクティブなスポーツやアクティビティなどの迫力ある華やかなシーンのイメージが強いですが、語弊を恐れずに言えば、多くの人は日常的にそこまでアクティブではないのではないでしょうか…!?(そんなことねーよ!という方はすみません)
僕自身、運動と言えば朝に家の周りを散歩する位で、フルリモートのテレワークなので特に出社もなく、自宅のデスクの前からほぼ動きません…



アクティブとは縁遠い日常…!
もちろん年に数回は旅行をしたり、友人達とのイベントがあったりもしますが、割合としてはやはり「何でもない日常」の時間の方が圧倒的に多い気がします。
そんな自分でもiPhoneのストレージが常にパンパンになっているのは「子育ての記録」をほぼ毎日のように残しているからです。
妻と日々悩みながら2歳の息子を手探りで育てていますが、今しか見ることのできない「子供の成長」を写真や動画で残すことはライフワークになっています。
Insta360 GO 3はそんな「子育て中のパパ・ママ」の日常の記録を支える強力なカメラになり得る!という提案をしたいです。
子どもが生まれた時/ライフイベントを記録する
僕が初めて購入したのはInsta360 GO 2でしたが、我が子を初めて抱っこする瞬間を自分の視点で残しておきたいと思い立ったのがきっかけでした。
入院中の妻と息子との初対面の前に、かぶっているキャップにInsta360 GO 2 を取り付けて、ドキドキしながら病院の待合室で待っていたのを覚えています。
抱っこする時はもちろん両手が塞がるので、手ぶらで撮影できて、そこまで見た目も仰々しくないInsta360 GOシリーズは最良の選択でした。
今でもたまに動画を見返すことがありますが、初めて抱っこした時の感動を一人称視点で再体験できるのはInsta360 GOというカメラがあったからこそだと思います。(本当に感謝)
実は妻の陣痛が激しくなり深夜に車で病院に向かう時も、家を出るタイミングからInsta360 GO 2を起動させていました。
動画を見返すと本当に当時の緊迫感がひしひしと伝わってきて、正直どんなドキュメンタリー映像よりも面白いなと思ってしまいます。
生涯でほぼ1度しかないであろうライフイベントを、1人称視点でありのまま記録できることがInsta360 GOシリーズの最大の魅力だと個人的には思います。
子どもと一緒に遊んでいる時/手ぶらのありがたみ


1〜3歳くらいのお子さんがいらっしゃる方はあるあるかもしれませんが、小さい子は本当に予想外の動きをして危なっかしいです。
そのため外出中は基本的に手を繋いでいたり、抱っこをしていて手がふさがっていることが多いのではないでしょうか?
子どもと一緒に遊んでいる時はスマホを構える暇がなかったり、シャッターチャンスを逃してしまうこともしばしばあります。
Insta360 GOシリーズは、付属のアクセサリーでキャップに取り付けたり、胸元にマグネットで取り付けて撮影ができるのが嬉しいポイント。
手がふさがっていてもカメラ前面のボタンを押すだけでサッと撮影することができるので、しっかりと子供に注意を向けつつ、撮影したいタイミングも逃さずに済みます。
音声制御にも対応しているので(※ただし英語と中国語のみ)声だけで一応撮影できてしまいます。



急に「Start Recording!」と言うのはやや恥ずかしいけど…!
「手ぶらになれる」って本当にありがたいんですよね。


本体やアクセサリー類が非常にコンパクトなので、持ち運びもしやすいのも大きなメリット。


専用のキャリーケースがあれば安心してバッグに入れておくことができるのでオススメです。
公式ストアでInsta360 GO 3を購入すると、特典としてこちらのキャリーケースがもらえるようです。
もちろんサードパーティのキャリーケースも豊富にあります。
子どもの視点を写真や映像に残したい時/日常を新鮮な切り口で楽しむ


スマートフォンや一眼レフなどの機材を小さな子どもに持たせるのは非常に勇気が要りますが、Insta360 GOシリーズなら手軽に子どものキャップや服に取り付けて撮影が可能です。
Insta360 GO 3は35.5gと軽いので、小さな子どもでも問題なく装着できました。
ただやはり落とされた時のダメージはあるので、レンズガードを装着したり、芝生や砂浜などなるべく地面が柔らかい場所で撮影するのがオススメ。
今回「磁気ペンダント」で胸元に装着して撮影しましたが、磁力が強力になっていて1度も落ちそうな気配はありませんでした。
かなりガタガタしてましたが、映像自体は滑らかで、手ぶれ補正が強力に効いているのが分かります。
子どもの視点では自分たちがどのように見えているのか、いつもとは違う新鮮な切り口で写真や映像が残せて面白いです。
いつもは撮影されることが多い息子も「自分で撮影する」という経験に興味津々で、撮影した写真や動画を楽しそうに見返しています。
Insta360 GO 3の改善ポイント
子育ての色々なシーンで活躍してくれるInsta360 GO 3ですが、使っていて改善したら嬉しいな〜と思ったポイントもいくつかあります。
4Kに未対応/ストレージの制限がある


Insta360 GO 3の動画解像度は2.7K。スマートフォンで視聴する分には正直十分な画質ですが、PCやテレビなど大画面で視聴する際は「もう少し解像度高かったら良いな」と思う時もありました。
解像度を4Kにすることでデータの容量が増えてしまうので、内部ストレージが最大128GBのInsta360 GO 3には諸刃の剣でもありますが、4K対応したらもっと使い道が増えそうな印象です。
本体がコンパクト過ぎて紛失しそう


本体やアクションポッドがコンパクトで持ち運びやすいのはメリットなんですが、子どもに気を取られて外出先で置き忘れてしまったり、本体だけどこかにいってしまったりと紛失する危険性は高いです。
すぐ物を失くす自分の場合、外出先ではなくとも、家の中でどこに置いたか分からなくなってしまい、バッグの中や家中を探しまくってようやく発見したことがありました。
本体やアクセサリー小さい分、一度見失うと探し出すのが大変になるのが難点です。
自動撮影モードが欲しい
アクションポットから取り外して撮影するケースも多いですが、本体を何度もタップしていると今録画しているかどうか分からなくなる時があります。
あと単純にタップし忘れる時もあるので、例えば一定期間で自動的に撮影してくれたり、カメラ側で音声やシーンの切り替わりなどを感知して撮影してくれる機能があると便利だと思いました。
「Insta360 GO 3S」が新たに登場
Insta360 GO 3の登場から約1年経った2024年6月13日に、後継機のInsta360 GO 3Sが販売開始になっています。
大きなアップデートとしては、Insta360 GO 3Sでは最大解像度が4Kとなり活用の幅が拡がった点です。
問題のデータ容量への対応としては「クイックリーダー」という新しいオプションで解決できそうです。




Wi-Fi不要で素早く外付けSDカードへファイルを転送できる他、スマートフォンやPCへ直接接続することでデータ転送・編集をより手軽にしてくれます。
こちらはInsta360 GO 3にも対応しているようです。



「そうそう、これが欲しかったんだよ!」という神アクセサリーですね!
その他に個人的に嬉しいのは「Apple Find My」に対応したことで紛失の危険性を減らすことができていたり、新たに「インターバル録画」が搭載したことで、カメラ本体に触れなくても自動撮影ができるようになった点です。
Insta360 GO 3を使用していて感じた改善点を新製品で完璧にカバーしてくるのは流石はInsta360という印象。
今買うのであれば間違いなく「Insta360 GO 3S」一択と言えそうです。
まとめ:「Insta360 GO」シリーズは子育てカメラにオススメ


Insta360 GOシリーズを長いこと使い続けていますが、通常のカメラでは撮影できない視点や、人生のハイライトとなる特別なシーンを自分の目線に近い形で記録に残せることが最大の魅力に感じています。
特に「子育て」のシーンにおいては両手をフリーの状態で撮影できるのが非常に便利です。
家族や友人に子供が産まれる時は出産祝いにプレゼントしても良いんじゃないか…?と思うくらい、個人的にはオススメできます!
新たに4K撮影ができるようになったInsta360 GO 3Sが登場し、より活用の幅が拡がった今、気になる方はぜひ1度試してみてはいかがでしょうか?



悩んでいる間に子どもはあっという間に大きくなっちゃうからね…!